先日試乗したW800とSR400。
排気量もエンジン形式も、乗れる免許も異なる2台ですが、どちらも共通するのは
ネオクラシックタイプのバイクということ。
この2車種で比較検討している方も多いと思います。
実際に僕が試乗して感じたことを中心に、比較インプレッションしてみようと思います。
足着きについて
僕は身長165センチ程度ですが、両車とも両足のかかとべったりではありませんが、親指の腹はしっかりと着き、不安はありませんでした。
取り回しについて
これは、SR400の方に軍配が上がります。車重が軽いこともありますが、しっかりと持ちやすいグラブバーのおかげで、バックさせたりする時は本当に扱いやすいと思いました。
W800は、グラブバーの形状が持ちにくく、力を入れにくいので不安はありました。純正オプションのグラブバーに交換させた方がいいように思いました。
各パーツの質感
これは個人の主観で評価は変わるかもしれませんが、SRの方が質感は高いと思います。タンクの形状やタンクキャップ、塗装の状態、フロントフェンダーやエキパイからマフラーの鮮やかな形状とメッキの上質さ、ハンドルの形状とスイッチボックス、メーター周りの質感の高さなど、非常に上質で質感の高いパーツで構成されていると感じました。ヤマハのSRへの力の入れ方は半端ないと思うし、ヤマハは本当にSRというバイクを大切にしていると感じました。
一方でW800は、スチール製のパーツを多用することによりビンテージ風味を増しており、各パーツの質感は非常に高いと思います。ただ、SR400と比べてしまうと、タンクの塗装の状態が薄く感じたり、各メッキパーツの輝き方が少し浅く、パーツ一つ一つのビス止めの状態に統一感がない、シリンダーヘッドのオイル漏れなど、どこか行き届いていないと言うか、惜しいというか、そんな感じがしました。
ただし、これはSRと比較して初めてわかったというミクロン単位での話なので、W800単体で見ると、質感の高いバイクであることは疑いのない事実です。
ポジション、運転のしやすさ、疲れにくさ
これはW800の圧勝です。個人的にW800のポジションは程よく前傾しており、ステップの位置とシートの硬さのバランスが見事で、170kmの試乗中で一度もお尻が痛くなったりしませんでした。また、クラッチ操作が軽く、運転は本当にしやすく感じました。ただし、SRのようにハンドルがラバーマウントされていないので、エンジンの振動はモロにハンドルに伝わってくるし、走行中のミラーのブレの酷さはマイナスポイントでした。
一方で、SR400の方がハンドル位置は低く、見た目以上に前傾ポジションに感じました。また、柔らかいフワフワシートは逆にお尻に負担がかかるようで、試乗中広いシートの前後に移動しながら、疲れないポジションはどこなのか探し続けていました。また、意外にもクラッチ操作が重く、半クラ位置がどうも分かりにくかったように感じます。
ただし、リアブレーキはSRの方が扱いやすく、極低速走行時に全くフラつくことはありませんでした。街乗りであれば、SRの方が乗りやすく圧勝だと思います。
エンジンについて
これは両車とも排気量と気筒数の違いがありますので、それぞれの長所と短所を挙げることにします。
SR400は、低回転での力強さが特徴のエンジンです。1000回転から2000回転あたりでアクセルを回すと、ドドドドド・・・とアスファルトを蹴り加速して行きます。逆に、5000回転以上はSRに乗る上ではタブーのゾーンのように感じます。快適なのは3000回転以内です。
一方でW800のエンジンは、1000回転あたりの極低回転域はもたつく傾向があり、どうも苦手のようです。ただし、回せば圧倒的な加速力を体験できます。3000〜5000回転の程よい振動がとても心地よく感じます。鼓動感を楽しみたいのなら、あえて3000回転以上でクルージングしたいところです。
コーナリングについて
SR400は、ひらひらと切り返すコーナーが得意のようで、素直にステアリングが切れる印象です。ただし、高速コーナーのコーナリング中の安定性はちょっと頼りない感じはしました。
W800は、SRに比べてコーナリング中の安定間は一枚上手かなといった印象で、車重の重さの分だけどっしりと安定しています。ただ、ロードスポーツタイプのバイク程安定性はありません。ちなみに、コーナリングでは、僕の愛車(TMAX500)の方が圧倒的に安定して速いです。
※以上、僕個人の主観による比較インプレッションでした。ご参考までにどうぞ。ご質問がありましたら、コメントをお願いします。
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